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El talisman del Adriatico / 『アドリア海の奇跡』(徳間書店)原作
¥1,700
自信がついたら 文: Joan Manuel Gisbert ジョアン・マヌエル・ジズベルト(スペイン) 絵: Miguel Navia ミゲル・ナビア(スペイン) 出版社: Anaya, 2015新版(1988初版) サイズ: 12.5x19cm、ソフトカバー ページ数: 168ページ 対象年齢: 12歳から 15世紀末。ある春の夕方、一人の錬金術師が修道院をたずね、急な使いを頼みます。三つの箱をアドリア海に運ぶというその仕事を引き受けた少年マティアスには、彼なりの思惑がありますが、そのうちに使いの旅は思いもかけない方向へと導かれていきます。マティアスが旅の果てに見たものは、読んでのお楽しみ。 スペインの戦後児童文学を代表する児童文学家ジズベルトの描く、不思議な冒険小説。 ジズベルトの物語は、読みはじめたとたんに、物語の真ん中に読者をひきずりこむ力があります。ぜひオリジナルのスペイン語の美しさを味わってください。 版元をかえ、復刊されました。日本語版とは違うイラストがついています。
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OK, señor Foster/『フォスターさんの郵便配達』(偕成社)原作
¥2,200
自信がついたら 文: Eliacer Cansino エリアセル・カンシーノ(スペイン) 出版社: Editorial Edelvives シリーズ名: Alandar サイズ: 13x21.5cm、ソフトカバー ページ数: 196ページ 対象年齢: YA ISNB: 9788426372390 大西洋に面した小さな村。母親を亡くし、漁師の父親にもかまわれずに育ったペリーコは、ある日、村に住むイギリス人のセニョール・フォスターとはじめて話をします。それからまもなく、いつものように郵便局員のおじさんから古切手をもらっているとき、セニョール・フォスターあての雑誌が郵便局にたまっているのを知ったペリーコは、とどけにいく役をかって出ます。 『ベラスケスの十字の謎』のカンシーノの新作です。内戦の影が色濃く残る独裁下のスペインを舞台にした、少年ペリーコの成長物語。親からもだれからもかまわれず、学校も休みがちで、将来への希望も夢もない粗野な少年が、セニョール・フォスターを通して新しい世界への目を開かれていきます。子どもへのまなざしがあたたかい、じーんと胸をうつ話題作。 2009年度アランダール賞受賞作
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El rostro de la sombra 闇の顔
¥1,600
自信がついたら 文:Alfredo Gómez Cerdà アルフレッド・ゴメス=セルダ 出版社:SM、2011 サイズ:15x20.5cm ページ数:158ページ 対象年齢:12歳から ISBN: 9788467548150 マドリードの高速道路は、一部の街灯のケーブルが盗まれて真っ暗な区間がある。一晩遊んで、2人の友だちと連れ立って家に帰ろうとしていた高校生のアドリアンは、高速道路にかかる陸橋の上から走ってきた車の直前で石を落とすという遊びを思いつく。だが、ちょっとした冗談のつもりが、一台の車が大破。追い詰められていく。 マドリードに住む中高校生なら、ふと魔がさして当事者となりかねない設定で、おそろしい事件をめぐる主人公や家族の葛藤をゴメス=セルダがみとごに描きだします。短いながら読み応えがあります。
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El arquitecto y el emperador de Arabia /『イスカンダルと伝説の庭園』(徳間書店)原作
¥2,700
自信がついたら 文:Joan Manuel Gisbert ジョアン・マヌエル・ジズベルト(スペイン) 絵:Alberto Urdiales アルベルト・ウルディアレス(スペイン) 出版社:Edelvives, 1993 サイズ:13x21.5cm ページ数:122ページ 対象年齢:中学生から ISBN: 9788426348463 世継ぎにめぐまれない王アルイクシールは、自分の栄華の痕跡を地上に残すため、この世に二つとない庭園を、世界一の建築師イスカンダルに作らせます。ところが、庭園を完成させたイスカンダルに待ち受けていたのは、約束の報酬ではなく、王のとんでもない仕打ちでした。イスカンダルは、逃れることができるのでしょうか……。 北アフリカからやってきたイスラム教徒との長い共生の歴史を持つスペインには、多くのイスラム建築が残っています。そんな文化を感じさせる、短いながら読みごたえのある美しい物語です。
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El tiempo y la promesa / 『約束の丘』(行路社)原作
¥1,500
自信がついたら 文:Concha López Narváez コンチャ・ロペス=ナルバエス 出版社:Bruño, 1990 サイズ: 12x19cm, ソフトカバー ページ数:本文164ページ ISBN: 9788421652503 1492年、カトリック両王に統一されたスペインで、ユダヤ人の追放令が出ます。バスクのビトリアを舞台に、キリスト教徒の少年と、キリスト教徒だと思っていたのに隠れユダヤ教徒だった少年、そしてユダヤ教徒の少年の3人の友情を軸に、信仰とは何か、政治とは何かを描いた歴史小説です。
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Platero y yo/『プラテーロとわたし』(理論社)原作
¥2,700
自信がついたら 文: Juan Ramón Jiménezフアン・ラモン・ヒネメス(スペイン) 編: Ana Suarez Miramon 出版社:Anaya, 2021 サイズ: 14x20cm、ソフトカバー ページ数: 343ページ 対象年齢:YA、一般 ISBN: 9788469886120 スペイン南部のアンダルシーア地方の小さな村モゲールを舞台にした、詩人とロバのプラテーロとの交流を描いた散文詩。初版から100年以上たつ名作で、日本でも『ドン・キホーテ』に次いでよく知られ、多くのファンのいるお話です。 繊細で奥深い表現をぜひ原作で味わってください。前付に作者ヒメネスについての解説があり、本文に入った注が理解を助けてくれる、うれしい注釈本です。
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Una bala para el recuerdo 思い出の銃弾
¥2,300
自信がついたら 文: Maite Carranza マイテ・カランサ(スペイン) 出版社: Loqueleo, 2017 サイズ: 14x21.5cm,ソフトカバー ページ数: 190ページ 対象年齢: 14歳から ISBN: 9788491222583 アストゥリアス山中の村に住むミゲルの父は、スペイン内戦が始まってまもなく共和国軍に合流するといって山に入ったきり音沙汰がありません。そこへ、父親は捕虜収容所で生きているという知らせが届きます。父に会いにいき、できるなら連れて戻るようにと母に命じられて、13歳のミゲルは旅に出ます。犬のグレタとともに、ミゲルはひとりぼっちで、国民軍やオオカミの危険が待ちうける山を越え、進んでいきますが……。 13歳のミゲルの旅にのせて、スペイン内戦の現実が明らかになっていきます。軽快でテンポのよい文章で、冒険小説のように先を読めたくなるところは、さすが、国民児童文学賞作家のカランサ。YA小説が初めてという方にもおすすめ。
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Yo, Robinson Sánchez, habiendo naufragado ぼく、ロビンソン・サンチェス遭難す
¥1,900
自信がついたら 文: Eliacer Cansino エリアセル・カンシーノ(スペイン) 出版社: Anaya, 2018 サイズ: 14x21cm, ソフトカバー ページ数: 166ページ 対象年齢: YA ミゲルは、父親の都合でサラマンカからセビーリャに引っ越しました。かっての違う慣れない学校に通いはじめますが、偶然見つけた図書室で『ロビンソン・クルーソー』の本を手にとります。そして、そこで出会った不思議な友人たち。ロビンソン・クルーソーのように、ミゲルは難局と乗り切ることができるのでしょうか。 Toray 社から1992年に刊行されたカンシーノの初期の名作が復刊されました。思春期の少年の心をみずみずしく描きます。フランコ体制下のスペインの社会のようすも伝わってきます。
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Almibar シロップづけ
¥3,000
自信がついたら 文: Anna Mas Blasco アンナ・マス・ブラスコ(スペイン) 絵: Anna-Lina Mattar アンナ・リナ・マター(ドイツ-スペイン) 出版社: A buen paso, 2019 サイズ: 17x24.5cm ページ数: 46ページ 対象年齢: 記載なし ISBN: 9788417555122 主人公の娘が部屋の掃除をしていたときに、出てきた桃のカンヅメ。おじいさんの大好物でした。体に悪いからと、食べさせまいとしていたおばあさんの目をぬすんで食べては、いたずらっぽく笑っていたおじいさん。極度の潔癖症で、事故や悪いことが起きるのを恐れて、いつもびくびく閉じこもっている自分と、今は施設にいるけれども、好きなものを食べ、生きてきたおじいさん——主人公は、その桃のカンヅメをおじいさんのところに持っていくことにします。 自分の殻を破って、一歩踏み出すための物語。ア・ブエン・パソ社が関わった絵本賞で、どんな絵本が選ばれるかと思っていたら、この物語が選ばれ、驚かされました。ヤングアダルトか、むしろ大人が対象と思われる、グラフィックノベルふうの胸にしみるお話です。 2018年グラン・カナリアス諸島図書館国際絵本コンクール最優秀作 2020年バンコ・デル・リブロ優良図書選定。
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Caperucita en Manhattan / 『マンハッタンの赤ずきんちゃん』原作
¥3,200
自信がついたら 文と絵: Carmen Martín Gaite カルメン・マルティン・ガイテ(スペイン) 出版社: Siruel aシリーズ名: Coleccion Las Tres Edades サイズ: 14x21.5cm ページ数: 184ページ 対象年齢: 記載なし ニューヨークに住む空想好きの10歳の女の子サラ・アレンは、おばあちゃんのところにママのつくったイチゴケーキを届けにいくところで、ミス・ルナティックという自由の女神の化身と遭遇。そこから、ワクワクドキドキの冒険が始まります。 作品全体が、「赤ずきんちゃん」のパロディーになっています。とにかく女性が元気で魅力的! スペインでは、十代から一般の読者まで、広く親しまれているロングセラーです。当店の店名の由来となった小説。 マガジンハウス刊行の日本語版は絶版になっていますが、図書館では見つかると思いますので、「日本語版のある本」にも入れておきます。
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El polizón del Ulises y otros cuentos para jóvenes /『ユリシーズ号の密航者』
¥2,500
自信がついたら 文: Ana María Matute アナ・マリア・マトゥーテ(スペイン) 出版社: Austral サイズ: 12.5x19cm、ソフトカバー ページ数: 460ページ 対象年齢: 記載なし ISBN: ある日、刑務所から脱走した囚人と出会い、「ユリシーズ号」という帆船に見立てている屋根裏部屋にかくまうようになった少年フフー。やがて、囚人とのかかわりのなかで、フフーは世界へのあこがれをふくらませていきますが…… 『ユリシーズ号の密航者』のオリジナルのほか、マトゥーテの児童文学作品Paulina, Solo un pie descalzo, El verdadero final de la Bella Durmiente3作をおさめたアンソロジーです。 ストーリーテラー、マトゥーテの物語世界を存分にお楽しみください。
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La espada y la rosa 剣とバラ
¥2,100
自信がついたら 文: Antonio Martínez Menchén アントニオ・マルティネス=メンチェン(スペイン) 出版社: Loqueleo, 2017 サイズ: 14x21.5cm ページ数: 156ページ 対象年齢: 14歳から ISBN: 9788491220565 修道士と彼に拾われた少年モイセスだけが住む廃墟となった修道院に、ある雪の夜、1人の旅人が宿を求めてたどりつきます。十字軍の兵士だった旅人ジルベルトは、サンティアゴ巡礼の旅に、少年を連れだします。けれども、その旅の途中で、思わぬ秘密が明らかになり、ふたりの運命を変えることとなります。 言い伝えや迷信、サンティアゴ巡礼の道のようすなど、中世のヨーロッパの風習や文化、世界観がもりこまれた歴史冒険小説です。 少年の成長を描くとともに、権力と正義、平和のありようも問いかけます。マルティネス=メンチェンの流麗なスペイン語をお楽しみください。
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La Leyenda del Rey Errante / 『漂泊の王の伝説』(偕成社)原作
¥1,600
自信がついたら 文: Laura Gallego García ラウラ・ガリェゴ・ガルシア(スペイン) 出版社: Ediciones SM, 2002 シリーズ名: El barco de vapor, serie roja サイズ: 12x19cm、ソフトカバー ページ数: 213ページ 対象年齢: 12歳から アラビアの砂漠の王国、キンダ王国の王子ワリードは、自信満々でのぞんだカスィード(長詩)のコンクールで、貧しいじゅうたん織りにやぶれます。殿下の詩には心がないと言われた王子は、とてつもない方法でじゅうたん織りへの復讐をはかります。しかし、それがもとで長いさすらいの旅に出ることに。漂泊のはてに、王子は自分のさがしていたものを見つけられるのでしょうか? ガリェゴ・ガルシアは、人気絶頂のファンタジー作家。若い作家ながら、緻密に描きこんだ、リアリティのある、しっかりした構成のファンタジー世界をつくりあげることで定評があります。 バルコデバポール賞受賞作。
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El cazador de estrellas 星の狩人
¥2,000
自信がついたら 文:Ricardo Gómez カルド・ゴメス(スペイン) 出版社: Edelvives シリーズ名: Alandar サイズ: 13x21.5cm、ソフトカバー ページ数: 168ページ 対象年齢: 12歳から ISBN: 9788426352040 バチールは西サハラの難民のテントに住む少年。胸を病んで、起きあがることができずにいる。一日中、テントに横になり、音だけで外のようすを想像する毎日。家族はいろいろと世話をやいてくれるが、投げやりになり、時に感謝も忘れ、未来の希望を持てずにいる。そんなある夜、一人の老人がたずねてくるようになる。元闘士の不思議な老人との交流から、バチールはだんだんと変わっていく。 西サハラは、二十世紀初頭はスペイン領だった、モロッコの南にある地域。少年の自己克服に、難民の闘いや、サハラ砂漠の厳しい自然の中の生活が重なりあう、静かで感動的な物語です。 第3回アランダール賞受賞作
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El oro de los sueños /『夢の黄金』(小学館kindle)原作
¥2,800
自信がついたら 文: José María Merino ホセ・マリア・メリノ(スペイン) 絵:Jesús Gabánヘスス・ガバン(スペイン) 出版社: Edelvives, 2012新版(1986初版) サイズ: 16x22cm、ソフトカバー ページ数: 270 ページ 対象年齢: ヤングアダルト 舞台は16世紀のラテンアメリカ。スペイン人の征服者の父を持つ15歳のメスティーソの少年ミゲル・ビジャセ・ヨルトルは、先住民の母とともにヌエバエスパーニャの村で暮らしています。ある日、名づけ親が神父とともにやってきて、ミゲルを宝物があるというユパハの探検へと誘います。欲に浮かされた征服者、勇敢な少女、インディオの少年など、さまざまな人々と出会いながら、困難な旅の果てにミゲルが見つけたものは? 1986 年初版のロングセラー。欲望のうずまく過酷な自然と驚きに満ちた新世界の探検の中で、ミゲルは成長していきます。読書の醍醐味を存分に味わさせてくれる、現代のクラシックとも言うべきYA小説です。 版元をかえて出た新版です。挿絵が入り、注もついて、読みやすくなりました。
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El misterio Velázquez / 『ベラスケスの十字の謎』(徳間書店)原作
¥2,300
自信がついたら 文: Eliacer Cansino エリアセル・カンシーノ(スペイン) 出版社: Editorial Bruño, 1998 (2022年26刷) シリーズ名: Paralelo cero サイズ: 13x21cm、ソフトカバー ページ数:154ページ 対象年齢: 中学生から ISBN: 9788469668061 17世紀、イタリアからスペイン王フェリーペ四世の宮廷に連れてこられた少年ニコラス。宮廷画家ベラスケスがとりくんでいる絵に描きいれられることになったニコラスは、ベラスケスがこの絵のために、ネルバルという謎の男ととりひきをしようとしているのを知ります。ベラスケスは、何を得ようとしていたのでしょうか……? スペインではだれもが知っている、マドリードのプラド美術館にある名画『侍女たち(ラス・メニーナス)』をめぐる物語。本を読んだあとで、ベラスケスの画集をめくってみてもおもしろいでしょう。 1997年度ラサリーリョ賞受賞作 IBBYオナーリスト賞受賞作
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Una habitación en Babel バベルの部屋
¥2,500
自信がついたら 文: Eliacer Cansino エリアセル・カンシーノ(スペイン) 出版社:Anaya, 2009 サイズ: 14.5x21.5cm、ソフトカバー ページ数: 250ページ 対象年齢: YA ISNB: 9788467841244 トーレは、町に1つだけある大きな集合住宅です。ひとり親家庭、移民、老人など、本棚のような建物のそれぞれの住戸につめこまれた人々は、それぞれの物語を持ち、それぞれの言葉で話します。ある日、トーレの住人である高校の哲学教師のアンヘルは、ギニア出身の移民のノルが残した手紙を受け取ります。母と暮らすベルタ、イタリア移民のステファノ、モロッコから来たラシード…そこからトーレの住人である若者たちは、1つの物語に巻きこまれていきます。 『ベラスケスの十字の謎』『フォスターさんの郵便配達』でも、カンシーノの作品にはいつも、生きづらさをかかえた少年少女たちが登場します。命がけで海を渡ってきた不法移民の少年たち、必死に生きてきて、気づくと孤独と向き合うようになった老人など、マージナルな人々の声を、カンシーノは一つ一つすくいあげ、希望につないでいきます。執筆当時、現役の中学高校哲学教師として、日々さまざまな出自の若者たちと接していたカンシーノが、3年かけて書き上げた渾身の1冊。 2009年度アナヤ賞受賞作 2010年度スペイン国民児童文学賞受賞作